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相続放棄した家はどうなる?札幌の実情と対処法

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コラム2026年10月9日 更新

相続放棄した家はどうなる?札幌の実情と対処法

「相続放棄をしたら、家はどうなるのだろう」と不安を感じていませんか。相続放棄の手続き自体は家庭裁判所で完了しますが、実は放棄した後も家が自動的になくなるわけではありません。

特に札幌など寒冷地では、空き家の積雪被害や凍結リスクが大きく、放置すると年間30万〜50万円以上の維持管理コストが発生するケースもあります。

この記事では、相続放棄した家がその後どうなるのか、札幌の実情を踏まえた具体的な手続きフロー・費用・失敗事例まで詳しく解説します。

相続放棄した家はどうなるのか?基本の仕組み

相続放棄をしても、家が自動的に国のものになったり消えたりすることはありません。法的な手続きを経て、段階的に管理者が決まっていく流れになります。

相続放棄後も家は自動的に消えない

相続放棄が認められると、その方は「最初から相続人ではなかった」という扱いになります。しかし、家という不動産は物理的にそこに存在し続けます。

放棄した家がどうなるかは、他に相続人がいるかどうかで大きく変わります。第一順位の子が全員放棄すれば第二順位の親、さらに第三順位の兄弟姉妹へと相続権が移ります。

全員が相続放棄した場合でも、家はそのまま放置されるだけで、誰かが管理しなければならない状態が続きます。

次の相続人・相続財産清算人への引き継ぎの流れ

相続人が全員放棄した場合の流れは、以下のとおりです。

  • 全相続人が家庭裁判所で相続放棄を申述
  • 利害関係人または検察官が「相続財産清算人」の選任を申し立て
  • 家庭裁判所が相続財産清算人を選任(選任まで一般的に1〜3か月)
  • 清算人が債務の弁済や残余財産の処分を実施
  • 最終的に残った財産は国庫に帰属

この一連のプロセスには通常10か月〜1年以上かかることが多く、その間の家の管理が大きな問題となります。

相続放棄後に残る「管理義務」とは

相続放棄をしたからといって、すぐに家との関係がなくなるわけではありません。2023年の民法改正により、管理義務のルールが明確化されました。

民法改正で変わった管理責任の範囲

2023年4月施行の改正民法(第940条)では、相続放棄をした方の管理義務について重要な変更がありました。

  • 相続放棄時に相続財産を「現に占有」している場合のみ管理義務が発生
  • 管理義務の内容は「保存義務」(財産の価値を維持する程度の管理)
  • 次の相続人または相続財産清算人に引き渡すまで義務が継続

つまり、放棄した時点でその家に住んでいた方や、鍵を管理していた方には引き続き管理責任があります。一方、遠方に住んでいて家を占有していなかった方は、一般的に管理義務を負わないとされています。

管理義務を怠った場合のリスクと損害賠償

管理義務がある状態で家を放置すると、深刻なリスクが生じます。

  • 建物倒壊で近隣に被害を与えた場合、損害賠償責任を問われる可能性がある
  • 札幌では積雪による屋根の崩落で、過去に数百万円の賠償事例もある
  • 自治体から「特定空家」に指定されると、固定資産税が最大6倍に増加
  • 行政代執行による解体費用(一般的に150万〜300万円)を請求されるケースもある

管理義務を軽く考えると、放棄したはずの家が大きな経済的負担になりかねません。

相続放棄した家の手続き詳細フロー

相続放棄の手続き自体は、家庭裁判所への申述によって行います。ここでは具体的なステップと費用の内訳を解説します。

家庭裁判所への申述から完了までのステップ

相続放棄は、相続の開始を知った日から3か月以内に手続きする必要があります。この期間を「熟慮期間」と呼びます。

  • ステップ1:必要書類の収集(戸籍謄本・住民票除票など)に約1〜2週間
  • ステップ2:家庭裁判所へ相続放棄申述書を提出
  • ステップ3:裁判所から「照会書」が届き、回答を返送(約2週間)
  • ステップ4:相続放棄が受理され「受理通知書」が届く
  • ステップ5:必要に応じて「受理証明書」を取得

申述から受理まで、おおむね1〜2か月かかります。書類の不備があるとさらに期間が延びるため、事前の確認が重要です。

必要書類と費用の内訳

相続放棄の手続きにかかる費用は以下のとおりです。

  • 収入印紙:800円(申述人1人あたり)
  • 郵便切手:400〜500円程度(裁判所により異なる)
  • 戸籍謄本等の取得費用:1通450〜750円×必要枚数
  • 司法書士に依頼する場合の報酬:3万〜5万円が相場
  • 弁護士に依頼する場合の報酬:5万〜15万円が相場

自分で手続きする場合は数千円で完了しますが、書類の不備で却下されるリスクを避けたい方は専門家への依頼をおすすめします。

売却にかかる費用全般を把握しておきたい方は、売却の方法と費用についてはこちらをご参照ください。

札幌で相続放棄した空き家が抱える特有のリスク

北海道、とりわけ札幌では、本州とは異なる寒冷地ならではのリスクが空き家を直撃します。放棄した家がどうなるか、道内特有の問題を把握しておくことが大切です。

積雪・凍結による建物損壊と近隣トラブル

札幌の年間降雪量は約5メートルにも達し、空き家を放置すると深刻な被害につながります。

  • 屋根の積雪荷重で建物が倒壊し、隣家や通行人に被害を与えるリスク
  • 落雪による隣家のフェンス・車両の破損(修理費10万〜50万円の事例あり)
  • 水道管の凍結破裂による水漏れ(修理費5万〜20万円)
  • 除雪されない敷地が近隣の排雪スペースを圧迫し、トラブルの原因に

冬場の管理を怠ると、1シーズンで50万円以上の損害が発生することも珍しくありません。管理義務を負っている方は特に注意が必要です。

札幌の地価動向と放置空き家の資産価値低下

2026年現在、札幌市の住宅地の平均地価は上昇傾向にあり、地下鉄沿線やJR沿線の駅徒歩圏では前年比3〜5%の上昇が見られるエリアもあります。

しかし、市街地エリアから離れた郊外では横ばいまたは下落傾向にあり、空き家を放置するほど売却時の価格は下がっていきます。築年数が古い木造住宅は、年間約5%のペースで建物価値が目減りするとも言われています。

空き家を放置し続けることで資産価値が下がり、最終的に解体費用が売却価格を上回る「負動産」になるケースも道内では増えています。空き家・空き地でお悩みの方は、空き家・空き地の売却について詳しくはこちらをご覧ください。

相続放棄せずに家を処分する選択肢

相続放棄は有力な選択肢ですが、家に一定の資産価値がある場合は、放棄せずに処分するほうが経済的にメリットがあるケースも多くあります。

相続してから売却する方法

債務を差し引いてもプラスの財産が残る場合、相続してから売却するのが合理的です。

  • 相続登記を完了させ、名義変更する(2024年4月から相続登記が義務化)
  • 不動産会社に売却を依頼し、仲介または買取で処分
  • 売却益から債務を返済し、残りを取得

札幌の市街地エリアや地下鉄沿線の物件であれば、需要が安定しているため比較的スムーズに売却できる傾向にあります。

不動産買取で早期に手放すメリット

仲介での売却には一般的に3〜6か月かかりますが、不動産買取なら最短1〜2週間で現金化が可能です。

  • 買取価格は仲介売却の約70〜80%が目安
  • 仲介手数料が不要(売却価格の3%+6万円が節約できる)
  • 築古物件や残置物がある状態でも対応可能な場合が多い
  • 契約不適合責任を免除される契約が一般的

相続物件の場合、遠方にお住まいの相続人が手間をかけずに処分できるのも買取の大きな利点です。相続物件の売却について詳しく知りたい方は、相続物件の売却についてはこちらをご確認ください。

よくある失敗例と後悔しないための対処法

相続放棄に関するトラブルは、事前の知識不足から起きるケースがほとんどです。ここでは実際に起こりやすい失敗パターンを紹介します。

放棄したのに管理費を請求されたケース

相続放棄が受理された後でも、相続財産清算人が選任されるまでの間、家を「現に占有」している方には管理義務が残ります。

あるケースでは、放棄後に安心して家の管理をやめたところ、冬季の積雪で屋根が破損し、隣家に損害を与えてしまいました。結果として約80万円の賠償を求められた事例があります。

対処法としては、放棄後すぐに相続財産清算人の選任を申し立てることが重要です。選任の申立費用は予納金を含めて20万〜100万円程度が目安となります。

他の相続人との連携不足で起きるトラブル

相続放棄は個人単位の手続きのため、自分だけ放棄しても他の相続人に相続権が移るだけです。

  • 第一順位の相続人が放棄したことを、第二・第三順位の親族に通知しなかった
  • 知らないうちに相続権が移り、突然「管理責任がある」と告げられた
  • 熟慮期間の3か月を過ぎてしまい、放棄ができなくなった

家族や親族全体で相続放棄の方針を共有し、順位ごとに計画的に手続きを進めることが、トラブル防止の鍵です。

相続放棄か売却か迷ったときの判断基準

相続した家を放棄すべきか、売却すべきか。判断に迷う方のために、状況別の目安を整理しました。

家の状態・立地・債務額で変わる最適解

以下の基準を参考に、ご自身の状況を確認してみてください。

相続放棄を検討すべきケース:

  • 被相続人の債務(借金・未払い税金など)が不動産の価値を明らかに上回る
  • 家の老朽化が激しく、解体費用(150万〜300万円)を差し引くと利益が出ない
  • 郊外で買い手がつかない見込みの立地

売却を検討すべきケース:

  • JR沿線や地下鉄沿線の利便性の高い立地で、需要が見込める
  • 債務を上回る資産価値がある(査定額の確認が重要)
  • 相続人が複数おり、売却益を分割したい

判断の第一歩は、家の資産価値を正確に把握することです。北海道内の不動産市場に詳しい専門家に相談することで、放棄と売却のどちらが有利かが明確になります。

まずは気軽にご相談ください。まずは無料相談をご利用ください。

よくある質問

Q: 相続放棄した家はいつまで管理しなければなりませんか?

A: 相続放棄後に家を「現に占有」している場合、相続財産清算人が選任されるまで管理義務が続きます。清算人の選任には一般的に1〜3か月かかります。

早期に義務を終了させたい場合は、自ら相続財産清算人の選任を家庭裁判所に申し立てることも可能です。

Q: 相続放棄の手続きにかかる費用はいくらですか?

A: 自分で手続きする場合、裁判所への印紙代800円と郵便切手代約500円、戸籍謄本の取得費用(1通450〜750円)で、合計数千円程度です。

司法書士に依頼する場合は3万〜5万円、弁護士に依頼する場合は5万〜15万円が報酬の相場です。

Q: 相続放棄した後に家を売ることはできますか?

A: 相続放棄が受理されると相続人としての権利を失うため、放棄後に家を売却することはできません。

家に資産価値がある場合は、放棄の前に売却を検討されることをおすすめします。当社では相続物件の無料査定も承っております。

Q: 札幌で相続放棄後の空き家管理はどこに相談できますか?

A: 札幌市の「空家等対策の推進」窓口や、道内の弁護士会・司法書士会の無料相談を利用できます。

不動産の処分や売却を含めた総合的な相談は、地域の不動産事情に詳しい不動産会社への相談が効率的です。当社でも札幌・近郊の相続物件について無料でご相談をお受けしています。

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