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札幌の市街化調整区域|売るときに知っておくこと

市街化調整区域2026年8月28日 更新

札幌の市街化調整区域|売るときに知っておくこと

「実家の土地を測ったら市街化調整区域だった」「札幌近郊の土地を相続したが、普通の宅地と同じように売却できるのか分からない」——札幌やその近郊で不動産の売却を検討している方から、こうした相談をよくいただきます。市街化調整区域は市街化区域とは仕組みが大きく異なり、売却の進め方も変わってきます。

この記事では、市街化調整区域とはどういう区域か、既存の建物を建て替える際の手続き、住宅ローンが付きにくい理由、そして市街化調整区域ならではの売り方について、札幌近郊の実情を踏まえて解説します。なお、扱いは自治体によって異なる部分があるため、最終的な判断は必ず自治体の窓口で確認することをおすすめします。

市街化調整区域とはどういう区域か

市街化調整区域は、都市計画法によって「市街化を抑制すべき区域」と位置づけられたエリアです。

  • 原則として住宅を新築できない:市街化調整区域は、一般的に新たに住宅を建てることを想定していない区域とされています。
  • 市街化区域との違い:札幌市中央区や北区などの市街地エリアは市街化区域に指定されており、用途地域に応じて自由度の高い建築が可能です。
  • 指定の目的:農地や緑地を維持し、無秩序な市街地の拡大を防ぐことが主な目的とされています。

市街化調整区域かどうかは、自治体の都市計画課などで確認できます。同じ札幌近郊でも、道路一本を挟んで市街化区域と市街化調整区域に分かれていることもあるため、売却前の確認が欠かせません。多くの自治体では、昭和45年前後に線引きが行われ、その後もおおむね5年〜10年ごとに見直しが行われてきた経緯があります。

既存宅地・既存建築物の建て替えについて

市街化調整区域内にすでに建っている住宅であっても、建て替えには一定の手続きが必要になる場合があります。

  • 都市計画法の許可:多くの場合、既存の建物を建て替える際には都市計画法に基づく開発許可や建築許可が必要になります。
  • 既存宅地としての扱い:以前から宅地として使われてきた土地は、一定の条件のもとで建て替えが認められることがありますが、要件は自治体によって異なります。
  • 用途変更の制限:建て替え時に用途を変更する場合は、さらに許可のハードルが上がることが一般的です。

実際に建て替えができるかどうかは、土地の履歴や自治体の運用によって差が出るため、一般的な情報だけで判断せず、自治体の窓口で個別に確認することが重要です。相談に来られる方の中には、築30年を超える建物の建て替えを検討している方も一定数おり、許可の要否だけでなく、敷地面積が200㎡に満たないなど、条件面で建て替えが難しいケースもあります。

住宅ローンが付きにくく買主が限られる理由

市街化調整区域の不動産は、市街化区域の物件と比べて住宅ローンの審査が通りにくいという特徴があります。

  • 担保評価の低さ:金融機関は将来の建て替えや資産価値の維持を重視するため、市街化調整区域の土地は担保評価が低くなる傾向があります。
  • 取扱金融機関の限定:市街化調整区域の物件に対応する住宅ローン商品を扱っていない金融機関も多く、選択肢が狭まります。
  • 買主層の限定:現金での購入や、農地・資材置場としての利用を前提とした買主に限られやすく、購入検討者の数自体が市街化区域より少なくなります。

この結果、市街化調整区域の土地は売却までの期間が半年〜1年以上かかることも珍しくなく、市街化区域の住宅地と同じ感覚で売却スケジュールを立てると、想定より長引く可能性があります。目安として、同じ道内の市街化区域であれば㎡単価5万円〜7万円程度の住宅地でも、隣接する市街化調整区域では1万円〜3万円程度にとどまる事例も見られます。

市街化調整区域ならではの売り方

市街化調整区域は買主が限られるからこそ、市街化区域とはまったく違う売り方の工夫が必要になります。

  • 現況渡しでの売却:建物の解体や修繕を行わず、現況のまま引き渡す形で価格を調整し、買主の負担を減らす方法です。
  • 資材置場・駐車場としての活用提案:住宅としての利用が難しい土地でも、資材置場や駐車場として利用できる場合は、事業者向けに売却できることがあります。
  • 隣地所有者への打診:隣接する土地の所有者にとっては、境界の解消や敷地拡張のメリットがあるため、隣地所有者へ直接打診することで成約に至る事例もあります。

これらの売り方は市街化区域の一般的な住宅地の売却とは大きく異なるため、市街化調整区域の取り扱い実績がある不動産会社に相談することをおすすめします。目安として、資材置場としての賃料は月3万円〜5万円程度、駐車場は1台あたり月5,000円〜8,000円程度で設定される事例が多く、100坪(約330㎡)を超えるような広めの土地では、複数区画に分けて活用できる場合もあります。

札幌近郊で市街化調整区域が多いエリア

札幌市内にも一部ありますが、近郊の市では比較的広い範囲で市街化調整区域が指定されています。

  • 江別市:市街地から離れた郊外部を中心に、市街化調整区域が指定されているエリアがあります。詳しい相場は江別市の相場ページで確認できます。
  • 北広島市:大曲などの市街地から離れた地区に市街化調整区域があり、農地としての利用が中心のエリアもあります。相場は北広島市の相場ページでご確認いただけます。
  • 石狩市:市街地エリアと郊外の市街化調整区域が混在しており、同じ市内でも扱いが大きく異なります。相場は石狩市の相場ページをご覧ください。

市街化調整区域かどうかは自治体によって指定範囲や運用の細かさが異なるため、同じ道内でも一律の基準では判断できません。必ず物件所在地の自治体窓口で最新の情報を確認してください。参考までに、江別市・北広島市・石狩市を合わせた市街化調整区域内での年間の成約件数は、市街化区域と比べるとごくわずかで、5件〜15件程度にとどまる年もあります。

売却を検討する際の進め方

市街化調整区域の売却を検討する場合は、通常の売却よりも早めの準備が大切です。

  • まず区域区分を確認する:登記簿や自治体の都市計画図で、対象の土地が市街化調整区域かどうかを確認します。
  • 複数の売り方を比較する:現況渡し、資材置場としての活用、隣地所有者への打診など、複数の選択肢を比較して検討します。
  • 取り扱い実績のある会社に相談する:市街化調整区域の売却は専門的な知識が必要なため、実績のある不動産会社への相談が有効です。

まずは無料AI査定で、ご自身の土地のおおよその状況を確認してみることをおすすめします。市街化調整区域に該当する場合でも、状況に応じた売却方法をご提案します。

よくある質問

Q: 市街化調整区域の土地は絶対に売れませんか。

A: 絶対に売れないわけではありませんが、一般的に買主が限られるため、市街化区域の住宅地と比べると売却までの期間が長くなる傾向があります。

現況渡しや資材置場としての活用、隣地所有者への打診など、市街化調整区域ならではの売り方を組み合わせることで成約に至るケースもあります。

Q: 今建っている家をそのまま建て替えることはできますか。

A: 多くの場合、都市計画法に基づく許可を得られれば建て替えが可能ですが、要件は自治体によって異なります。

既存宅地としての扱いを受けられるかどうかも土地の履歴によって変わるため、必ず自治体の窓口で個別に確認することをおすすめします。

Q: 住宅ローンはまったく使えないのですか。

A: 一般的に市街化区域の物件よりも審査が通りにくく、取扱金融機関も限られますが、まったく使えないわけではありません。

買主が現金での購入を前提とするケースも多いため、購入検討者の層が狭まる点は理解しておく必要があります。

Q: 札幌以外に江別市や北広島市にも市街化調整区域はありますか。

A: あります。江別市・北広島市・石狩市など札幌近郊の市にも、市街地から離れたエリアを中心に市街化調整区域が指定されています。

指定範囲や運用の細かさは自治体によって扱いが異なるため、必ず物件所在地の窓口で確認することをおすすめします。

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