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媒介契約の3種類|専属専任・専任・一般の違い

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売却の進め方2026年8月20日 更新

媒介契約の3種類|専属専任・専任・一般の違い

不動産会社に売却の相談をすると、査定額の説明のあとに「専属専任媒介にしますか、専任媒介にしますか、それとも一般媒介にしますか」と聞かれ、言葉の意味が分からないまま契約書にサインしてしまいそうになった、という声をよく聞きます。媒介契約の種類による違いを理解しないまま選んでしまうと、思っていたより販売活動の自由度が低かった、あるいは複数社に依頼したつもりが実際には他社と情報共有されていなかった、といったすれ違いが起こることがあります。

この記事では、媒介契約の3種類(専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約)について、レインズ登録の義務、販売状況の報告義務、自己発見取引の可否、契約期間という制度面の違いを正確に整理したうえで、それぞれのメリット・デメリットと選び方の考え方を、札幌市内で売却を検討している方に向けて具体的に解説します。

媒介契約とは何か|なぜ3種類あるのか

媒介契約とは、売主が不動産会社に「この物件の売却活動を任せます」と依頼するときに交わす契約のことです。宅地建物取引業法では、この媒介契約を「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類に分けて定めており、それぞれで不動産会社に課される義務の重さが異なります。

  • 専属専任媒介契約:もっとも義務が重く、1社にしか依頼できません。
  • 専任媒介契約:専属専任に次いで義務が重く、1社にしか依頼できません。
  • 一般媒介契約:もっとも自由度が高く、複数社に同時に依頼できます。

どの契約を選ぶかによって、不動産会社からの報告頻度や、買主候補をどこまで自分で探せるかが変わってきます。まずは3種類それぞれの制度上のルールを見ていきます。

専属専任媒介契約の特徴|レインズ登録・報告・自己発見取引

専属専任媒介契約は、1社の不動産会社にのみ売却を依頼する契約で、3種類のなかでもっとも制約が強い一方、不動産会社側の義務も重くなります。

  • レインズ登録:契約締結から5営業日以内に、不動産流通機構が運営するレインズ(指定流通機構)へ登録する義務があります。
  • 報告義務:売主への販売状況報告は1週間に1回以上行う義務があります。
  • 自己発見取引:売主が自分で買主を見つけた場合でも、契約している不動産会社を通さずに直接契約することはできません。
  • 契約期間:法律上、3か月以内と定められています。

親族や知人にすでに購入希望者がいる場合は、専属専任媒介を選ぶと直接のやり取りができない点に注意が必要です。そのかわり、週1回以上の報告があるため、販売状況をこまめに把握できるという利点があります。

専任媒介契約の特徴|専属専任との違い

専任媒介契約も1社にのみ依頼する契約ですが、専属専任媒介契約に比べて義務がやや軽く、自己発見取引が認められている点が大きな違いです。

  • レインズ登録:契約締結から7営業日以内に登録する義務があります。
  • 報告義務:売主への販売状況報告は2週間に1回以上行う義務があります。
  • 自己発見取引:売主が自分で買主を見つけた場合は、契約している不動産会社を通さずに直接契約することができます。
  • 契約期間:専属専任媒介契約と同じく、法律上3か月以内です。

実務上、多くの売主が選ぶのがこの専任媒介契約です。1社に絞ることで不動産会社側も広告費をかけやすくなり、かつ自分でも買主を探す余地を残せるバランスの良さが理由として挙げられます。

一般媒介契約の特徴|複数社への依頼が可能

一般媒介契約は、同時に複数の不動産会社に売却を依頼できる契約です。専属専任・専任と異なり、レインズへの登録義務も、売主への報告義務も法律上は課されていません。

  • レインズ登録:義務はありません(会社の判断で任意登録することはあります)。
  • 報告義務:法律上の義務はありません。
  • 自己発見取引:もちろん可能です。
  • 依頼先:2社、3社など複数の会社に同時に依頼できます。

複数社に競わせられる点は魅力ですが、各社からの報告義務がないため、売主自身が定期的に問い合わせて状況を確認する姿勢が必要になります。また、どの会社も「自社で決めなければ他社に契約を取られる」という状況になるため、広告費をかけにくく、販売活動が手薄になりやすいという指摘もあります。

3種類の違いを比較表で確認

ここまでの内容を整理すると、次のような違いになります。

  • 依頼できる会社数:専属専任・専任は1社のみ、一般媒介は複数社可能です。
  • レインズ登録:専属専任は5営業日以内、専任は7営業日以内、一般媒介は義務なしです。
  • 報告頻度:専属専任は週1回以上、専任は2週間に1回以上、一般媒介は義務なしです。
  • 自己発見取引:専属専任は不可、専任と一般媒介は可能です。
  • 契約期間:専属専任・専任は3か月以内、一般媒介は法律上の上限はありませんが、行政指導により3か月を目安とする運用が一般的です。

媒介契約の種類による違いは、こうした制度上のルールの差として表れます。どれが「一番良い契約」というものではなく、物件の状況や売主の希望によって向き不向きがあります。

契約期間と途中解約のルール

専属専任媒介契約・専任媒介契約は、いずれも契約期間が3か月以内と法律で定められています。期間満了後は、売主の意思表示によって更新する仕組みになっており、自動更新は認められていません。一般媒介契約には法律上の期間の上限はありませんが、実務上は3か月程度を目安に契約書へ記載することが多いです。

  • 更新の手続き:期間満了時に売主が更新を希望する意思を示す必要があります。
  • 途中解約:正当な理由なく売主都合で解約する場合、それまでの広告費など実費相当額の請求を受けることがあります。
  • 不動産会社都合の解約:報告義務違反など不動産会社側に問題がある場合は、売主側から解約を申し出ることも可能です。

契約期間中に販売状況が芳しくない場合は、更新のタイミングで契約の種類を見直す、あるいは依頼先を変更するという選択肢もあります。3か月という期間は、査定額の妥当性や販売活動の内容を検証するのにちょうどよい区切りとも言えます。

札幌市内で媒介契約を選ぶときに意識したいこと

札幌市内は中央区のように地下鉄沿線の需要が安定しているエリアもあれば、南区の郊外部のように事例が少なく買主が見つかりにくいエリアもあります。地下鉄沿線やJR沿線の駅近物件であれば一般媒介で複数社に依頼しても比較的引き合いが集まりやすい一方、事例の少ない市街地エリア以外の土地では、1社に広告予算を集中させられる専任媒介のほうが有利に働くケースもあります。

また、参考までに札幌市内の住宅地の相場は、中央区でおおむね20〜26万円/㎡(坪66〜86万円程度)、北区・東区・白石区・豊平区でおおむね8〜13万円/㎡(坪26〜43万円程度)が目安とされています。仲介手数料は、売買価格800万円以下の場合は上限33万円(税込)、800万円を超える場合は(価格×3%+6万円)に消費税を加えた額が目安になります。こうした費用面の詳細は売却の流れと費用・税金のページで確認いただけます。エリアごとの相場感はエリア別の相場一覧もあわせてご覧ください。

どの媒介契約を選ぶ場合でも、まずは複数の視点で査定額を把握しておくことが判断の土台になります。無料AI査定であれば、電話対応なしで概算額を確認できるため、媒介契約を検討する前の相場把握として活用いただけます。

具体例で見る媒介契約の選び方

たとえば、築15年・土地面積120㎡(約36坪)の戸建てを3,480万円で売り出すケースを考えてみます。仲介手数料は(3,480万円×3%+6万円)×1.1で計算すると、目安として約123万円になります。この物件が地下鉄沿線の駅から徒歩10分程度の立地であれば、レインズ登録から数週間で複数の問い合わせが入ることも珍しくなく、専任媒介でも十分な反響が見込めます。一方、郊外で年間の成約件数が数件程度しかないようなエリアでは、複数社に依頼できる一般媒介で間口を広げるという考え方もあります。

過去の売却相談では、契約から3か月以内に成約に至るケースが半数程度を占める一方、事例の少ない土地では6か月、1年近くかかる場合もあります。築年数が20年を超える建物では建物価値がほぼゼロと評価され、土地値に近い金額で査定されることも多く、こうした物件では媒介契約の種類よりも価格設定そのものが成約の速さを左右する傾向があります。

よくある質問

Q: 専属専任媒介と専任媒介はどちらを選ぶべきですか。

A: 自分で買主を見つける可能性がある場合は自己発見取引ができる専任媒介、不動産会社に一任してこまめな報告を受けたい場合は専属専任媒介が向いています。

北海道内でも札幌市中央区のように需要が安定したエリアでは、どちらでも大きな差は出にくい傾向があります。

Q: 一般媒介契約は複数社に依頼したほうが早く売れますか。

A: 必ずしも早く売れるとは限りません。各社の報告義務がなく広告予算も分散しがちなため、販売活動が手薄になる場合があります。

複数社に依頼する場合は、売主自身が定期的に状況を確認する姿勢が必要です。

Q: 媒介契約の途中で他の会社に変更できますか。

A: 専属専任媒介・専任媒介は契約期間(3か月以内)の途中で正当な理由なく解約すると、実費相当額を請求される場合があります。

契約期間満了のタイミングで更新せずに他社へ変更するのが一般的な流れです。

Q: レインズに登録されると何が変わりますか。

A: レインズに登録されると、全国の不動産会社が物件情報を閲覧できるようになり、他社の顧客にも紹介される可能性が広がります。

一般媒介契約では登録義務がないため、依頼した会社以外には情報が広がりにくい場合があります。

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