実家じまいの進め方|家財の片づけから売却まで
親が亡くなり、あるいは施設に入居して誰も住まなくなった実家をどうするか、「実家じまい」という言葉を耳にする機会が増えました。長年の荷物が残る実家を片づけ、思い出の品を整理し、最終的に売却するまでの道のりは、想像以上に手間と時間がかかるものです。
この記事では、実家じまいを進める際の全体の流れを、家財の片づけから仏壇・遺品の扱い、売却活動までの順番に沿って解説します。札幌の実家を道外から片づける場合の工夫もあわせて紹介します。
実家じまいとは
実家じまいとは、親が亡くなったり施設に入居したりして空き家になった実家を、家財の整理から売却または賃貸までを含めて片づけていく一連の作業を指す言葉です。
- 相続と切り離せない作業:多くの場合、相続登記や遺産分割協議と並行して進めることになります。相続を知った日から3年以内に登記が必要になる点も忘れずに確認しておきましょう。
- 時間がかかる作業:家財の量にもよりますが、片づけだけで1〜2か月程度かかることも珍しくありません。
- 気持ちの整理も必要:思い出の品が多い実家ほど、片づけに時間がかかる傾向があります。
実家じまいは物理的な片づけだけでなく、相続人同士で今後の方針を話し合う機会にもなります。
家財の片づけの進め方
実家じまいの最初のステップは、家財の片づけです。
- 仕分けの基準を決める:残すもの・処分するもの・売却できるものに分けて仕分けを進めます。
- 不用品回収の依頼:家財の量が多い場合、不用品回収業者に依頼すると、目安として1日〜2日程度で作業が完了することが多いです。
- 費用の目安:一戸建て一軒分の家財処分は、荷物の量にもよりますが目安として20万円〜50万円程度かかることがあります。
片づけを自分たちだけで行うと数か月かかることもあるため、時間に余裕がない場合は業者への依頼を検討するとよいでしょう。
仏壇・遺品・思い出の品の扱い方
実家じまいでは、家財の中でも仏壇や遺品、思い出の品の扱いに悩む方が多くいます。
- 仏壇の閉眼供養:仏壇を処分する場合は、菩提寺などに閉眼供養(魂抜き)を依頼してから処分するのが一般的です。
- 遺品整理:写真や手紙など思い出の品は、デジタル化して保管するなど、量を減らしながら残す工夫をする方も増えています。
- 形見分け:相続人同士で形見分けを行う場合は、後々のトラブルを避けるためにも早めに話し合っておくとよいでしょう。
思い出の品の整理は精神的な負担も大きいため、無理に一度で終わらせようとせず、時間をかけて進めることも大切です。築30年、築40年と時間が経った実家ほど荷物の量も多くなる傾向があり、片づけにかかる日数にも差が出ます。
片付け後の売却活動の流れ
家財の片づけが終わったら、不動産としての売却活動に進みます。
- 査定の依頼:家財がなくなった状態で、不動産会社に査定を依頼します。札幌市中央区であればおおむね20〜26万円/㎡、北区・東区・白石区・豊平区であれば8〜13万円/㎡程度の水準が目安になります。
- 建物の状態確認:築年数が古い場合、そのまま売却するか、取り壊して土地として売却するかを検討します。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であれば、相続空き家の3,000万円特別控除が使える可能性もあります。
- 売却活動:媒介契約を結び、地下鉄沿線・JR沿線の物件であれば目安として3〜6か月程度で成約に至るケースが多く見られます。
売却して利益が出た場合は、所有期間5年以下で39.63%、5年超で20.315%の譲渡所得税がかかりますが、相続空き家の3,000万円特別控除など条件を満たせば税負担を抑えられる場合もあります。売却額の目安を早めに知りたい場合は、無料AI査定ツールを使うと電話をせずに概算を確認できます。エリアごとの相場はエリア別の相場一覧でも確認できます。
道外に住む相続人が進める場合の工夫
相続人が道外に住んでいて、頻繁に札幌の実家に来られない場合、実家じまいの進め方には工夫が必要です。
- 片づけ業者への一任:現地に行けない場合は、家財の仕分けから搬出までを業者に一任し、写真や動画で確認しながら進める方法もあります。
- 短期間での集中対応:帰省のタイミングに合わせて、2〜3日で片づけと不動産会社への相談をまとめて済ませる方も多いです。相続登記も相続を知った日から3年以内に済ませる必要があるため、あわせてスケジュールを立てておくと安心です。
- オンラインでの査定・相談:現地に行かなくても、写真や資料をもとにオンラインで査定や相談ができる不動産会社を選ぶと負担が軽くなります。
実際に、当社にも道外の相続人の方から「一度も現地に行けないまま実家じまいを進めたい」というご相談をいただくことがあります。
札幌で実家じまいを進める際の注意点
札幌の実家じまいでは、道内ならではの事情にも注意が必要です。
- 雪による建物の傷み:空き家の期間が長くなるほど、雪で屋根や外壁が傷みやすくなるため、片づけと売却の準備はできるだけ間を空けずに進めるとよいでしょう。
- 冬季の作業のしにくさ:積雪期は家財の搬出や解体工事がしにくく、冬季は解体費が上がる傾向もあるため、可能であれば雪のない時期に計画するのがおすすめです。
- 除雪の管理:片づけの途中で空き家の期間が長引く場合、除雪されない空き家は近隣の苦情になりやすいため、当面の管理方法も決めておくと安心です。
市街地エリアの実家であれば片づけ業者や不動産会社も選びやすい一方、郊外の実家は業者の手配に時間がかかることもあるため、早めの相談をおすすめします。相続登記の最終的な判断は司法書士に、売却にともなう税金の最終的な判断は税理士に、それぞれ確認しながら進めることをおすすめします。
よくある質問
Q: 実家じまいはどのくらいの期間がかかりますか
A: 家財の量や相続人同士の話し合いの進み方によりますが、片づけから売却活動まで含めると半年前後かかることが多いです。
業者への依頼を組み合わせることで期間を短縮できる場合もあります。
Q: 仏壇はどのように処分すればよいですか
A: 菩提寺などに閉眼供養(魂抜き)を依頼してから、仏壇の処分を専門業者に依頼するのが一般的です。
宗派や地域によって作法が異なるため、お寺に確認することをおすすめします。
Q: 道外に住んでいても実家じまいは進められますか
A: 現地の片づけ業者や、オンラインで査定・相談に対応する不動産会社を活用すれば、現地に頻繁に行かなくても進めることができます。
帰省のタイミングに合わせて集中的に対応する方法も検討できます。
Q: 家財の片づけと不動産の売却はどちらを先に進めるべきですか
A: 一般的には家財の片づけを済ませてから、不動産会社に査定を依頼して売却活動に進みます。
ただし相場の目安だけ先に確認しておくことは、片づけ中でも可能です。
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